傷。

 

兄に自分で傷つけた腕の跡がばれた。

 

 

うちの兄はシスコン過ぎるから

 

どうしたの

なにがあったの

いつやったの

 

って言いながら泣いてくれた。

いや、泣かれた。

 

 

そのあと騒がしくなっちゃったから他の人間が

起きてきて怒られたの。

 

他の人間と兄は不仲だから兄がそれに反抗しちゃって

こんな真夜中に怒鳴り声が家中に響き渡り続けた。

 

仕舞いには他の人間に

わたしが早く寝ないからこんなことになってる

って八つ当たりされて。

 

たしかにわたしがこんなに起きてるのも悪かったのかもしれない。

でもそんなに早く寝られるのなら私だって早く寝たいんだよ、

不眠症になんてならなかったしね。

 

そうやって全部人のせいにする、

他の人間のこと考えない大人と同じ空間で過ごす時間がどれだけ苦痛なことか。

 

早く出て行きたい。

早く自立してこの家戻って来たくない。

 

 

 

兄が

わたしが自分で死んだりしたら俺も生きられない。

俺も追いかけるから

って言葉にしてくれた。

 

なんか誰にも愛されてないって思いながら生きてきたからちょっと嬉しかった。

それとともにわたしの中から込み上げる罪悪感。

もう傷つけないようにしようって。

 

 

彼氏にはちゃんと全部言えよだって

誰かしらにはちゃんと頼れよって

 

 

 

生きる。